人工海水,容器,スポイト,鉛筆の芯,電源
・ウミホタルを光らせる。
・冷海水を滴下したり,弱電流を流したりする。
・刺激を受けると発光することがわかる。
ウミホタルは,敵に対する威嚇などとして青く発光します。陸生のホタルは,体内の化学反応で発光しますが,ウミホタルは体外発光です。刺激を与えると,発光物質(ルシフェリン)と酵素(ルシフェラーゼ)を体外に放出し,それらが海中の酸素と反応して発生する化学エネルギーで発光します。
持ち帰ったウミホタルは,海水の元(ペットショップで購入)で作ったきれいな海水に入れ替えます。暗いところでネットですくうと,その刺激でも発光物質を放出するので,ネットから美しく青い海水がしたたり落ちてきれいです。ワイングラスに受けると,青白く輝くカクテルの出来上がりです。棒で海水をかき混ぜても光りますが,それほど明るくはなりません。
意図的に発光させる方法は2つあります。1つは「冷海水滴下法」で,もう1つは「弱電流感電法」です。
「冷海水滴下法」は,冷蔵庫で冷やしたり,氷を入れたりした海水を,スポイトなどでたらす方法です。ウミホタルは,少量の海水とともに,シャーレなどの浅い容器に入れておきます。そこに冷たい海水がたらされると,その温度差にビックリしたウミホタル達は,クモの子を散らすように逃げ惑いながら,発光物質を放出して青く光ります。何度も繰り返して楽しめる方法です。
「弱電流感電法」は,容器に2本の鉛筆の芯(事務用品店で購入)を電極として,20ボルトほどの電流を瞬間的に流して感電させる方法です。突然のビリッに,ウミホタル達は一瞬動きを止めますが,すぐに発光物質を放出しながら逃げ惑います。「ウミホタルショー」で使われる方法ですが,電流量や回数など,ウミホタルが弱らないよう注意しなければなりません。
いずれにしても,誰もが感動する美しい光体験ですが,ウミホタルにとっては大迷惑であることを,子ども達に知らせておくことは大切な配慮だと思います。
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生物 | 刺激と反応 | 因果関係 | 638 | 春夏
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室内; |
普通
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少ない
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